祝アニメ化決定!ムーンガール&デビルダイナソーって誰?
遂にこんな記事を書ける日が来るとは…。(既に感涙)
昨日、D23で発表されたマーベル関連の映画やドラマの数々。その思いがけないラインナップに驚いたのはぼくだけではないはず。しかし!最大のニュースと言っても過言ではない、とあるコミックのアニメ化がほとんど話題になっていない…!
ディズニーチャンネルで2020年公開!「ムーンガール&デビルダイナソー」!!!!!しかもなぜかエグゼクティブ・プロデューサーに名優ローレンス・フィッシュバーン*!
*「アントマン&ワスプ」でピム博士の元相棒を演じたおじさん
とはいえ本国でも決してメジャーとは言えないこのシリーズ、日本国内での知名度が低いのは当然。なんなら原作コミックを読んでいる日本人はきっと数えられます。
そこで、こんな場末のブログに辿り着いた稀有な方にご紹介しましょう。
これを機に、「とりあえずアニメ観てみるかな」とか、欲を言えば「コミックも読んでみようかな」とか、この愛すべきキャラクターたちを知るきっかけとなってくれると嬉しいです。
それでは、まずはメインキャラクターのプロフィールとあらすじから。
▪️ムーンガール(Moon Girl)
本名:ルネラ・ラファイエット(Lunella Lafayette)
職業:小学生、発明家、ヒーロー
種族:ニューヒューマン(インヒューマン遺伝子を持つ人間)
能力:世界一の頭脳、デビルとの意思疎通、デビルとの精神交換(制御不能)
出身:ヤンシー・ストリート、ニューヨーク市
▪️デビルダイナソー(Devil Dinosaur)
種族:ティラノサウルス
能力:ある程度の知性、強い
出身:ダイナソー・ワールド(原始人類と恐竜が共存する並行世界)
▪️あらすじ******
NY市の公立小学校に通う9歳の少女、ルネラ・ラファイエット。宇宙に憧れ、日々発明品を自作する彼女にとって、学校も家も低レベルで退屈な場所だった。クラスメイトは本気で月を目指す彼女を揶揄し、“ムーンガール”と呼んだ。
ある日ルネラは、街角で宇宙帝国クリーのハイテク装置“オムニウェーブ・プロジェクター”を見つける。しかし、片時も離さず持ち歩いていた貴重な研究材料は不運にも先生に没収されてしまった。さらに悪いことに、装置の力も想像していない先生がうっかり起動してしまったのだ!
装置が開いた別次元への門から出てきたのは、真っ赤な恐竜と猿人軍団。学校から飛び出した彼らの姿に、NYの街は大混乱。だが、なぜかルネラを気に入った恐竜(猿たち曰く“デビル”)の様子は、ただの凶暴な獣ではない。地下の秘密基地にデビルを連れ帰ったルネラは、徐々に彼に心を開いていく。
次第に言語と知識を獲得しながら、執拗にオムニウェーブ・プロジェクターを狙う猿人たち。特殊施設に捕まったデビル。いくら天才といえど、9歳の少女には荷が重すぎる。立ち向かうには、別の何かにならなければ──ヒーロー“ムーンガール”に!
一件落着、一息ついたルネラとデビル。ところが2人の前に、地球全土に広がる“テリジェン・クラウド”が迫っていた。逃げる間もなく繭に包まれるルネラ。デビルはその繭を基地へ運び、親友が目覚めるのを待ち続けるのだった…。
************
というのが単行本第1巻(1〜6話)でした。この後、不思議な能力が発現したルネラは、退屈な学校生活を送る傍ら、相棒と共に新米ヒーローとして成長していくことになります。
スーパーパワーで悪を打ち砕くヒーローコミックとは少し違い、力で敵を倒すことはできない本作の主人公。人々を守るために彼女が使うのは、お手製の発明品と閃きと友情、なにより相手と向き合い解決法を見つけようとする姿勢です。時に家族や友達、ヒーローたちとぶつかりながらも、誰かの言葉ではなく、自分が正しいと信じる道を進む少女の姿は、少しずつ周りの人々を(時にはヴィランまでも)動かしていきます。
見どころの一つは、毎回様々なキャラクターとのクロスオーバー。メンターとなりルネラを導く先輩ヒーローのMs.マーベル、世界一の頭脳を持つことを証明してしまったルネラを狙うドゥームボット、地球の脅威に立ち向かうため“ファンタスティック・スリー”を結成するご近所のベンとジョニー…など、お馴染みのキャラクターが誌面を彩ります。
もちろん本作オリジナルのキャラクターも盛りだくさん。クリー帝国の小さな尖兵キッド・クリー、善悪反転した並行世界のデビルガール&ムーンダイナソー、嫌なやつだけど憎めないキングピンの娘プリンセス・フィスクなど、マーベル世界に名を残す…ほどじゃないけど個性的で魅力的なキャラクターたちが続々生み出されてきました。
さらに活躍は個人誌を飛び出してマーベル・ユニバースの大海へ!マーベル世界の怪獣たちが大暴れした「モンスターズ・アンリーシュト」では、能力に目覚めたばかりの少年ケイ・カワデくんのサポートを任され、今度はルネラがメンター役に。更にハイドラに堕ちたキャプテンアメリカに世界が支配された「シークレット・エンパイア」では、Ms.マーベルらインヒューマンズとチームを組んで戦い、ヒーローたちにも一目置かれる存在となりました。
そんなムーンガールとデビルの活躍は、単行本で現在第7巻まで刊行中。それぞれじっくり紹介したいんですが、あんまり長くなるので実際にコミックを手に取っていただきたい。
とはいえ冒頭でも述べた通り、決して第一線とは呼べないシリーズです。月刊コミックブックの売り上げは芳しくなく、実際に早い段階で打ち切りの噂もありました。(これ書きながら調べててやっと気付いたんですが、遂にこの9月、4年弱の連載は静かに幕を引くようです…)
それでも現行シリーズで2番目の長期タイトルとなるほど連載が続いたのは、ルネラと同世代の子供たちにじわじわと人気が広がり、単行本での売り上げがじわじわ伸びたからだとか。読者の子供たちに寄り添い、時に彼らが直面している様々な現実を描いてきたからこそ、こうして長く愛されるシリーズとなったのだと思います。
なんだか最後湿っぽくなりましたが、アニメは来年公開予定!
報道によれば原作ファンのフィッシュバーンが自ら持ち込んだ企画だとか。原作の精神を受け継ぎ、さらに多くの子供達に夢と希望を与える作品になってくれるでしょう。
そしてあわよくば、コミックでも新しいシリーズが始まりますように!
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気軽に手に取るなら、2巻分が収録されたお得な新装版がオススメ。
Moon Girl and Devil Dinosaur: In the Beginning
- 作者: Amy Reeder,Brandon Montclare,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2019/02/19
- メディア: ペーパーバック
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まずは雰囲気を、という方はこちらの無料読み切りをどうぞ(※但し作者・画が本編と違うことはご留意を)。
- アーティスト: Marco Failla
- 作者: Robbie Thompson
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2017/11/01
- メディア: Kindle版
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もし、もし単行本全部集めたいという方がいたらこちら。(1冊ナンバリングがないですが、一時期話の都合でタイトルが変わっていたからです。)
Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 1: BFF
- 作者: Amy Reeder,Brandon Montclare,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2016/07/05
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 2: Cosmic Cooties
- 作者: Amy Reeder,Brandon Montclare,Marco Failla,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2017/01/10
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 3: The Smartest There Is
- 作者: Amy Reeder,Brandon Montclare,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2017/07/11
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 4: Girl-Moon
- 作者: Amy Reeder,Brandon Montclare,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/01/09
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 5: Fantastic Three
- 作者: Brandon Montclare,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/07/10
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl And The Marvel Universe
- 作者: Brandon Montclare,Mike Costa,Justin Jordan,Robbie Thompson,Natacha Bustos,Ray-Anthony Height,Dominike Stanton,Michael Sheeler
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/12/11
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 6: Save Our School
- 作者: Brandon Montclare,Natacha Bustos
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/12/31
- メディア: ペーパーバック
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Moon Girl and Devil Dinosaur Vol. 8: Yancy Street Legends
- 作者: Marvel Comics
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2019/12/31
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さらにさらに、この製作陣気に入ったなあ…なんて方がいたら、同じチームがイメージ・コミックスで刊行したこんなシリーズもあります。
最後まで読んでくれてありがとう!
またそのうち何か書きますね。
読書感想文『アメコミヒーローの倫理学』
アメコミヒーローの倫理学 10人のスーパーヒーローによる世界を救う10の方法
- 作者: トラヴィス・スミス,堀内進之介,塚越健司
- 出版社/メーカー: パルコ
- 発売日: 2019/03/23
- メディア: 単行本
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『アメコミヒーローの倫理学(原題:Superhero Ethics)』
その名の通り、アメリカン・コミックスに登場するお馴染みのヒーローを倫理学的に読み解く本と聞けば、ヒーロー好きとして、そして学生時代に哲学を学んだ身としては読んでおきたい1冊。
2019年3月の翻訳出版以降、アメコミファンの間でも物議を醸しているようなので、本の紹介と個人的な感想を書き留めておきたい。
まず本の構成をざっくり。
文中の言葉を使うと
どのヒーローが「称賛に値するか」をテーマに、筆者が選んだ10人のキャラクターを2人ずつ比較して勝者を判定し、最後に最も称賛に値するヒーローを決定する。
となるのだが、少し語弊があるので誤解を与えないよう補足をすると
ヒーローの倫理学的要素を抽出、比較しながら、現代社会(特にアメリカ)で生きていく人々が手本として採用すべき倫理的理想像を探っていく。
あたりが妥当かと思う。
数十年の歴史と様々なメディアで描かれてきたキャラクターを、最大公約数的な大衆イメージとして対象化しつつも、具体的場面においてどのような行動を取るのかはコミックから最新の映画まで引用するという、キャラクターの行動規範を炙り出す作業は、(それが充分だったかは置いておいても)ゾッとするほどである。
この筆者、政治哲学者である以上にコミックオタクである。
本論の対戦カードは以下の通り。
第一章 ハルク VS ウルヴァリン
第二章 グリーン・ランタン VS アイアンマン
第三章 バットマン VS スパイダーマン
第四章 キャプテン・アメリカ VS ミスター・ファンタスティック
第五章 ソー VS スーパーマン
組み合わせについては違和感を抱く部分もあったが、どのカードも「共通点」から出発していることを考えると合点が行く。
例えば第三章の組み合わせ、慣例的にバットマンに対置されるのはアイアンマンであることが多い中で、筆者は一見比べづらそうなスパイダーマンを挙げる。しかし、「行動規範が責任感にある」という共通点を始点に、社会的特権の有無、治安維持の手法など、徐々に相違点を以ってお互いの倫理的性格を輪郭付けていく流れには思わず唸ってしまった。
各章で勝者を選び、さらに最終章にて最後の一人を決めるわけだが、この本の主題においては勝者を決定すること自体には意味がない。おそらく筆者も、半分はエンタメとして、もう半分は議論の結びとして筆者の考えを提示する意味で勝敗をつけているだけであって、その行為に意味があるとは思っていないだろう。
現に結論の章では、読者一人一人の立場や主義によって採用すべき理念が異なることを認めている。
コミックファンとしても哲学徒としてもぼくが筆者に対抗できそうにないのは明白だが、正直言って議論には賛成できない部分も多々あった。「トニー・スタークが世界を守るのは自分の財産のため」という言説にはちゃぶ台を返しそうになったが、コミックにしろアニメや映画にしろ、しょっちゅうそんな展開をやっている以上、「概念としてのトニー・スターク」がそう抽象されるのは仕方のないことかもしれない。
(あと、執筆時点では筆者はインフィニティ・ウォーまでしか観ていない。)
選ばれたキャラクターが総じて古めなのも、知名度に加えて、歴史の浅いキャラクターでは抽象化が難しいためだろう。
一つ残念だったのは、議論が筆者の独擅場で進んでしまったところ。
本なのだから当然といえば当然なのだが、スーパーヒーローという思考実験にもってこいの題材がありながら、読者に考えるスペースを与えず、筆者の解釈と評価だけを提示されるのは辛いものがあった。
とまあ、色々いちゃもんもつけてしまったが、れっきとした政治哲学者がその著作の中で大々的にスーパーヒーローを論じたことは、大変意義のある試みだった。その手法も、粗い部分はあれど、間違ったものではなかったと思う。
日本では哲学という分野がスピリチュアルなものと誤解されているきらいがあるが、この本を機に、ヒーローの倫理的側面が活発に議論されると嬉しい。
感想:なんの能力がなくとも、ヒーローの生き様から自分の生き方を見直せるような人間でありたいと思いました。
●関係がありそうでないただぼくの好きな本を紹介するコーナー
日本の漫画を哲学的に(こっちは倫理学的というより存在論的に)読み解く本。
こういうのがお好きな方は是非。
インフィニティ・ウォーズへの道〜ANGotGからインフィニティ・カウントダウンまで〜
2018年のコミックシーンを賑わせたマーベルの大型イベント「インフィニティ・ウォーズ」。しかし、コズミック系を中心として有名・無名を問わず無数のヒーロー、ヴィランそして神々が入り乱れ、複数の誌面から流れを汲んだこのイベントは、その魅力に反して読み始めのハードルが少々辛いものでした。
というわけで、たぶんこのイベントに合流する話は全部読んだと自負するぼくが、中心となるキャラクターごとに『インフィニティ・ウォーズ#1』まで道のりをご案内します!
チーム最後の任務として、とある惑星での強盗を請け負ったガーディアンズ。しかしその依頼は、エルダーズ・オブ・ユニバースの1人グランドマスターによる小手調べだった。彼らの実力を認めたグランドマスターは、彼らに6つのインフィニティ・ストーンの捜索を依頼する。(「シークレット・ウォーズ」による)世界の再編、複数のエルダーズの失踪、違和感を感じたグランドマスターは、その謎を突き止める鍵が消失したストーンにあると踏んでいたのだ。かくして、インフィニティ・ストーンを巡る物語が幕を開けた。(All-New Guardians of the Galaxy #1-2,4,6,8,10,12)
ガーディアンズ内にも問題を抱える者がいた。ガモーラは、かつてソウル・ストーン(※当時の名称はソウル・ジェム)内部にいた頃から、魂の一部がそこに囚われたままだったのだ。自分の一部を取り戻すため、チームとは別の目的でストーン捜索に望んでいた。(All-New Guardians of the Galaxy #3)
そんな折、ガーディアンズは銀河の警察組織ノヴァ軍から依頼を受ける。再建直後の軍内部で横行する不正を暴くため、銀河のヒーローでありながらならず者の彼らが雇われたのだ。各々の方法で調査を進める5人だったが、軍本部から独立したはぐれノヴァ軍の基地を訪れたスター・ロードが、図らずも1つ目の石パワー・ストーンを見つけたのだった。だが極秘だったはずのストーン発見の報は、瞬く間に宇宙中のヴィランの元へ駆け巡る。こうして、次第に物語はストーン争奪戦へと様相を変えていく。(Guardians of the Galaxy #146-150)
パワー・ストーンを狙い、ガーディアンズの元には次々に敵が現れる。ロビー・ライダー率いるシーアー帝国の暗殺部隊フラタニティ・オブ・ラプターズ、ウォーブリンガー率いるチタウリ軍団、そしてエルダーズの1人ガーデナーの改造グルート軍団。ノヴァ軍の救援を受けながらも戦いは混迷を極めたが、スター・ロードがパワー・ストーンの力を解放したことで決着がつき、一同は戦場を後にした。(Infinity Countdown #1-3)
ソウル・ストーンを手に入れた旧友アダムと再開したガーディアンズだったが、ソウル・ストーンの力を危険視したアダムはそれを渡すことを拒否。偶然その力に触れ、ストーンの力を目にしてしまったドラックスはアダム、カーンとの同行を決意する。信じる仲間に裏切られたガモーラまでもがチームを離れ、ガーディアンズは解散の危機を迎えるのだった。(Infinity Countdown #5)
数年前、壊滅したノヴァ軍本部で悲嘆に暮れるロビー・ライダーを救い出したラプターズは、彼を洗脳してラプターズの戦士として鍛え上げた。そして現在、新たな名前“タロナー”を与えられ、指導者の1人へと成長したロビーは、彼らの宇宙船を盗んだガーディアンズを追っていた。ロビーは船内に隠されたネガ・バンドを取り戻したものの、スター・ロードの一計により宇宙の彼方へ飛ばされてしまった。(Free Comic Book Day 2017, All-New Guardians of the Galaxy #6,8,11)
ラプターズに戻ったロビーは、今や憎むべきノヴァ軍を内部から壊滅させようと目論むが、スパイがガーディアンズに見つかり、ノヴァ軍との全面対決に陥る。一度は復活したリチャード・ライダーとガーディアンズの助力に敵わず敗走したロビーだったが、パワー・ストーンを巡って再び交戦。その最中、お互いに死に別れたと思っていた兄リチャードと再会する。致命傷を負ったロビーを見捨てられないリチャードの思いも虚しく、ロビーは“家族”となったラプターズと歩むことを決意し、戦場を離れるのだった。(Guardians of the Galaxy #149-150, Infinity Countdown #1-3)
シーアーに戻ったロビーはネガ・バンドの力でヌル・スペースへの扉を開き、元祖ラプターズを迎え入れる。彼らの導きで始祖の力を手に入れ“ダークスターホーク”へと進化したロビーは、人類滅亡を命じられ地球へ向かう。地球に到着する直前、故郷を守るダークホークとリチャードに力尽くで説得され、目を覚ましたロビーだったが、暴走したダークホークによって兄の目前で火の粉となってしまった。(Infinity Countdown: Darkhawk #1-4)
●ウォーブリンガー
チタウリの猛将ウォーブリンガー。ガーディアンズに敗れた彼とその一派は、サノスとその力に屈した同胞を皆殺しにするべく祖国へと向かう。しかしノヴァ兵士からの救難信号を受けた地球のノヴァ(サム・アレキサンダー)とチャンピオンズが無実の市民を守るためにウォーブリンガーを止めることを決意。サノスと戦うこともできないまま倒された。(Infinity Countdown #2-3, Infinity Countdown: Champions #1-2)
●アダム・ウォーロック
ガモーラの一部と同じく、ソウル・ストーンに囚われていたアダム・ウォーロック。一足先に蘇ったアダムが目を覚ましたのは、戦いが終わり、数多のヒーローが屍となった未来だった。そこで待っていたカーンによれば、世界を救うため2人は既に百数十回のタイムトラベルを行ったにも関わらず全て失敗したという。カーンは誰にも知られずアダムをソウル・ストーンへ導くため、彼を古代エジプトへ送る。事情を把握したエジプトのカーンは、2018年におけるソウル・ストーンの在り処と、待ち受けるアダムの分身にして宿敵メイガスとの対峙を伝え、アダムを長い眠りにつかせた。(Guardians of the Galaxy #150, Infinity Countdown: Adam Warlock)
現代で目を覚まし、メイガスの元へ向かうアダム。しかしメイガスは既に破れ、ソウル・ストーンはウルトロンの手に渡っていた。洗脳されたシルバーサーファーを取り戻すも、ウルトロン軍団の前に劣勢のアダム。彼を助けるため、サーファーは今一度ギャラクタスの先触れとなることを決意する。宇宙最強の2人を味方につけ、アダムはウルトロンからソウル・ストーンを奪い取ったのだった。
ドラックスを加え、アダムはカーンに約束していたタイム・ストーンの捜索に出る。(Infinity Countdown: Prime, Infinity Countdown #2-5)
友人を助けようと迷い込んだ異世界でリアリティ・ストーンを手に入れたキャプテン・マーベル。(Captain Marvel #125-129)
※6つの石は各ユニバースに存在するが、リアリティ・ストーンのみ「あるユニバースに存在するストーンは本来別のユニバースのもので、他のユニバースでは力を発揮しない」という特殊な設定がある。正史世界(アース616)で揃えるべきリアリティ・ストーンはアース・ゼータ(キャロルが迷い込んだ世界)にあり、正史世界にあったリアリティ・ストーンはアースTRN707(本イベントで登場したムーンドラゴンらの出身世界)に所属するものだった。
近年の出来事に自分を見失いかけていた彼女だったが、ストーンの力で訪れた様々な世界の“キャプテン・マーベル”を通して過去の自分が選んだ道を受け入れ、もう一度ヒーローとして歩むことを決意するのだった。(Infinity Countdown: Captain Marvel)
再編された世界で最初に姿を見せたインフィニティ・ストーンが[「マーベル・レガシー」にて]復活したウルヴァリンの持つスペース・ストーンだった。ウルヴァリンはストーンを狙うロキやウルトロンを返り討ちにしたが、しばらくしてブラック・ウィドウにストーンを託した。(Marvel Legacy #1, Infinity Countdown: Prime, Infinity Countdown #1)
ウィドウは表向きには死亡したまま、ストーンの力を利用しながら秘密裏に活動を続けていた。その途中助けられた老人[※ウィドウは気付いていないが、魔術師マーリンその人だった]にストーンを預けようとするも、「それは自分の物語ではない」と断られてしまう。(Infinity Countdown: Black Widow)
●タルク・ブレット
NYの小悪党、タルク・ブレットは、ある日の上でカンフー集団とスクラル人の争いに巻き込まれる。その最中目にした光る石を拾うと、かれの頭に周囲の人間の思考が流れ込んできた。マインド・ストーンの力に気付いたタルクはそれを利用して荒稼ぎを始め、不審に思ったデアデビルすら追い返すことに成功する。勢いづいたタルクはキングピンを越える犯罪王を目指し、ブルズアイと組んでヴィランを集め始めるのだった。(Infinity Countdown: Prime, Infinity Countdown: Daredevil)
タイム・ストーンは惑星サカールの地中に眠っていたが、スーパースクラルによって掘り起こされていた。(Infinity Countdown: Prime)
宇宙を旅するドクター・ストレンジは、異世界の魔術を学ぶためスクラル人魔術師の元を訪れたのだが、期せずして戦闘に陥ったスーパースクラルを下してストーンを手に入れた。ストーンの危険性を知るストレンジはその時が来るまでストーンを封じておくことを決意して旅を続ける。(Doctor Strange #3)
時が経ち、6つの石が次々に発見されたことに危機感を感じたストレンジは、それぞれの保持者に警告するが、聞き入れる者はいなかった。しかし分散したままでは、いずれ現れる強大な悪の手からストーンを守ることはできない。ストレンジは再び保持者たちに呼びかけ、かつてストーンを守護した6人の守護者“インフィニティ・ウォッチ”の再結成を宣言するのだった。(Infinity Countdown #5)
●ロキ
早期からガーディアンズがインフィニティ・ストーンを探していることに勘づき、彼らに見つけさせてから出し抜こうと画策していたロキ。エルダーズの1人ガーデナーを洗脳してまで彼らを追い詰めたが、成果は得られなかった。(All-New Guardians of the Galaxy #10,12)
ロキはスペース・ストーンを狙いウルヴァリンにも近付いたが、そちらもあえなく失敗した上片目を失うこととなる。(Infinity Countdown: Prime)
●サノス
チタウリを征服し、その玉座に就いたサノス。(Thanos #13)
そこに鎮座したまま、サノスは不敵な笑みを浮かべて戦いの行く末を眺めていた。まるで6つの石が自分の元へ来ることが運命であるかのように――。(Infinity Countdown #5)
●レクイエム
ニダベリアのドワーフに造らせた鎧と剣を備える、風貌以外未知数の人物。敵か、味方か。その目的は。そしてその正体とは――。(Infinity Countdown #1-5)
以上、これでも駆け足でしたが、インフィニティ・ウォーズの入口までご案内しました。
ここまで読んでくださった方はもう『インフィニティ・ウォーズ: プライム』を手に取ることができるはず!まとまるわけなさそうな新生インフィニティ・ウォッチ。目的も動向も読めないヴィランたち。そして刊行前から話題を呼んだ新キャラクター“インフィニティ・ワープス”(マーベル・ユニバースのキャラクター同士が融合!)。本誌も熱い展開がじゃんじゃん待っていますので、是非ご覧ください!!!
では、またいつかの更新まで!ごきげんよう〜
Infinity Wars (Infinity Wars (2018)) (English Edition)
- 作者: Gerry Duggan
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2019/02/13
- メディア: Kindle版
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Infinity Countdown (Infinity Countdown (2018))
- アーティスト: Mike Deodato,Aaron Kuder,Mike Hawthorne
- 作者: Gerry Duggan
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/09/25
- メディア: ペーパーバック
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Infinity Countdown: Darkhawk (Infinity Countdown: Darkhawk (2018)) (English Edition)
- 作者: Chris Sims,Chad Bowers
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/09/19
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Infinity Countdown: Companion (Infinity Countdown (2018) Book 1) (English Edition)
- 作者: Gerry Duggan,Jim McCann,Jim Zub
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2018/09/12
- メディア: Kindle版
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Marvelの新ヒーロー キッド・カイジュウ
絶賛放送中のアニメ「マーベル フューチャー・アベンジャーズ」シーズン2にて登場したキッド・カイジュウことケイ・カワデくん。原作のマーベル・コミックスでも2016年に初登場したばかりのかなり新しいキャラクターですので、いきなりの大抜擢に「誰だこの子は!?」となった方も多いかと。というわけでご紹介します!
●初登場
初登場は2016年、『トータリー・オーサム・ハルク #3』の1コマ。フィン・ファン・フームとハルクの戦いの中、意味深にお絵描きをする少年。このときはまだ名前も能力も明かされていない謎のキャラクターでした。
●イベントで大活躍
正式に登場したのは2017年春のクロスオーバーイベント「モンスターズ・アンリーシュド!」。世界中に突如出現した怪獣たちにアベンジャーズ、X-MEN、インヒューマンズ、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーらが総出で立ち向かう作品で、新人ながら主役級の大役を任されました。
Ms.マーベルらと同じく、世界中に拡散したテリジェン・ミストによって内なるインヒューマン能力が目覚めたケイ。本人も両親もそのことには気付いていなかったが、何度引っ越してもカワデ一家の行くところで怪獣騒ぎが起こります。
一方怪獣騒ぎの原因を探るモンスター・ハンターのエルサ・ブラッドストーンは、ケイが重要な鍵を握っていることを発見、ケイを誘拐してアベンジャーズらに合流します。
能力が発覚したケイは、戸惑いながらもその力でヒーローたちをサポート。更に終盤には「新しいモンスターを創り出す」力を開花させ、のちに相棒となるオリジナルモンスターを召喚。
さらに彼らの合体させた最強モンスター"スマッシャー"を生み出し、見事ヒーロー連合を勝利へ導きました。
●個人誌もゲット
その後すぐにイベントと同名の個人誌を獲得。
エルサの指導の元、相棒のモンスターや先輩に助けられながらヒーローとして成長していく姿が描かれました。
少年×怪獣という夢と浪漫をくすぐる要素を遺憾無く発揮しましたが、12話を以てシリーズは終了。現在、直近コミックへの登場予定はないようなので追い付くなら今のうちかも…?
ちなみにコミックはハードルが高いという方、こちらのキャラ紹介プチコミックは無料で読めます。その他キャラのもあるので是非。
https://www.amazon.co.jp/Monsters-Unleashed-Marvel-Legacy-2017-2018-ebook/dp/B075JRWJ1J/ref=nodl_
以上、新人ヒーロー キッド・カイジュウくんの紹介でした!まだまだ新キャラクター登場予定の様子なフューチャー・アベンジャーズも楽しみですが、良かったらコミックも読んでみてくださいね〜
Moon Girl and Devil Dinosaur #34
Writer: Brandon Monclare
Artist: Natacha Bostos
[前号までのあらすじ]
インヒューマンの天才少女"ムーンガール"ことルネラ・ラファイエットの能力は相棒の恐竜デビルとの精神結合。しかし突発的に精神が入れ替わってしまうことに嫌気が差したルネラは、結合を解く装置を開発。ところがデビルに想定外の副作用が起こってしまった…
差し当たり「カナダから来た親戚のデヴィンくん」として連れ歩くルネラだったものの、人間の体に慣れないデヴィンと面白がるクラスメイトのせいで右往左往
更に養女プリンセスのため学校改革という名の廃校に乗り出したNY市長フィスクの指示で、ヴィランの魔の手がルネラとデヴィンに忍び寄る…
果たしてルネラは学校を救い、相棒を元に戻すことができるのか?
終わっちゃった...All-New Guardians of the Galaxy #1-12〜#146-150のおさらい
遂に最終号を迎えた"All-New Guardians of the Galaxy"と、続く"Guardians of the Galaxy"。決着のついた話もそうでない話も色々ありましたが、ざっくりとまとめてみました。賑やかだったシリーズのまとめということで、FCBD2017から本誌#1-12, #146-150の内容をネタバレ気にせず書いています。未読の方はご注意ください。
一応関連エピソードを併記してみたのですが、これも読むといいよ!みたいのがあったら教えてください。
All-New Guardians of the Galaxy
& Guardians of the Galaxy(2017)
ガーディアンズの5人:スターロード、ガモーラ、ドラックス、ロケット、グルートはチーム最後にして最大の強盗作戦に出る。グランドマスターから大金をもらって解散するつもりだったのだが...?
①グランドマスターとコレクター
グランドマスターの真意は、ガーディアンズの利用価値を確かめることだった。グランドマスターは静かに進行する世界の変容をいち早く察知し、真相を突き止めるため、失踪したエルダーズ・オブ・ユニバースと再び現れたインフィニティ・ストーンを探していたのだ。利害が一致したガーディアンズは彼らに協力することを決意、情報を集めるためノヴァ軍に身を置くことを決める。
#1, 2, 4, 6, 8, 10
②ガモーラとソウル・ストーン
かつて敵対していたドラックスに殺された際、アダム・ウォーロックによってソウル・ストーンに取り込まれたガモーラは、未だに魂の一部がストーンに囚われていた。失われた自分を取り戻すため、彼女は復活したソウル・ストーンを探す。
一方、一足先に自力で脱出したアダムは例の如く繭から復活。独りソウル・ストーンを探す。
#3, 6, Warlock(1972) #15, Avengers Annual #7
③ドラックスの平和主義
ある星で奴隷を救おうと商人を殺した際、誤って奴隷全員も死を引き起こしてしまった。それ以来、不殺の誓いを立てて破壊衝動を抑えていたが、ガーディアンズと共にいる以上戦いは免れないと悟ってチーム離脱を決意。産休に入るイヴ・バキアンに代わって、ノヴァ基地に隠されたパワー・ストーンを守ることに。
#7, #150
④グルートの暴走
ロキに唆されて正気を失ったガーデナーに襲撃され、木片から復活したグルート。しかしいつものように成長することができない上、眠りがちになり、時折凶暴化するようになってしまった。ガーデナーが種の再生と称してグルートの細胞を培養、栽培し、宇宙各地を襲撃していたのだ。
ガーデナーのフローラ・コロッサスを倒したことで、少し大きくなった。
#1, 2, 4, 6, 8-10, 148, 149
⑤ロケットとモジョ
ロケットの目に埋め込まれたカメラの映像は、モジョによってネット配信されていた。かつてモジョバースのセットに閉じ込められたこともあったが...?
#9, Annihilators: Earthfall #1-4
⑥アントマンとウルトロン
地球と距離を取ることを決めたアントマンは、ガーディアンズの船にこっそりと侵入。力づくでメンバー入りを果たした。しかし宇宙まで来たにもかかわらず、ガーディアンズと共に入ったノヴァ軍最初の任務でウルトロン軍団に遭遇、生命体に寄生する新型ウルトロンで宇宙の支配を計画中のウルトロン・プライムに勧誘されてしまう。
本当に誰にも見付からない場所で人生をやり直したいなら、とノーウェア行きの船を勧められるが、ガーディアンズに残ってウルトロンと向き合うことを決めた。
#12, #146
リチャード・ライダーの弟でノヴァ兵のロビー・ライダーは、壊滅したノヴァ軍本部を捜索いたところでラプターズに捕まって拷問を受ける。数年に渡る洗脳の結果、ラプターズの一員「タロナー」として新たな生を受け入れ、ラプターズ指揮官の一人として働いていた。
シャイア帝国将軍キ・ダール指揮の下、ラプターズは復活したノヴァ軍がかつての力を取り戻し、帝国とラプターズの脅威になることを危惧、未熟なうちに内部から崩壊させるためスパイを送り込む。サノスのキルン移送を任されたスパイから連絡を受け、ラプターズに敵対しないことを条件に脱走を助けた。
ネガ・バンドを手に入れたタロナーだったが、ガーディアンズ&ノヴァ軍の策に落ち敗走。しかしパワー・ストーンの情報は握られてしまった。
FCBD2017, #6, 8, 11, 146-150
⑦ノヴァ軍再建と腐敗
賛同する星々の人員・資金提供により再建を進めるノヴァ軍。しかし兵士のモラルは低く、敵対組織にも潜入を許していた。事態の収拾を図るアドジット司令官はガーディアンズに協力を要請。臨時メンバーとして任務に同行する一方で、アウトロー的視点からスパイを炙り出そうとする。
ロケットの作戦で見事にラプターズのスパイを罠にかけたノヴァ軍は、ラプターズとの全面対決に突入。ガーディアンズの助けもあって勝利は収めたが、タロナーには逃げられてしまった。
FCBD2017, #5, #146-150, Guardians of the Galaxy(2015) #19
⑧はぐれノヴァ軍とパワー・ストーン
イヴ・バキアン率いるノヴァ軍の一師団は、ある任務中に偶然ビルほどの大きさのパワー・ストーンを発見。しかし一人の兵士が内通するラプターズに通信しようとしたことから軍本部すらも信じられず、内密にストーンを保護してきた。
しかし妊娠中のイヴは限界を感じ、スターロードとリチャードが調査に来た際、二人を見込んでストーンの存在を明かした。
チーム離脱を決意したドラックスに、守護者として白羽の矢が立った。
#147, 148, 150
⑨その他
- コンテンプレイターの頭、行方不明?
- 言及のみのエルダーズ、残り八柱の登場は?
- ネガバンドの持ち主(死体)の正体は?そしてこのネガバンドは初代なのか二代目なのか、はたまた新作なのか。
- ネガバンドの力でヌル・スペースへの扉を開こうと試みるタロナー。
初代ラプター・アーマーを製造した船があるという空間に何を企む? - ノヴァ軍は如何にして復活したのか?ワールド・マインドの存在は?
来月から始まる"Infinity Countdown"、さらに続くであろう本イベントへ向けて、"Captain Marvel"や"Thanos"など他数誌でも加速していくインフィニティ・ストーン争奪戦。関連誌は割と読んでいるので、もうちょっと話がまとまったらそっちも書こうかな...?
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの軌跡#4 元祖ガーディアンズ④
おはようございます、ぱんだです。
ようやく時間が取れましたので更新していなかった分一気に行きます!
The Defenders #27-29(1975)
シルベスター・スタローンが演じて話題になったスターホークの初登場話(#27)を含むディフェンダーズ誌ゲスト出演話のクライマックス。アリータが一瞬映り、"One Who Knows"というキャッチコピー?も聞けます。
未来の地球近くに到着したディフェンダーズ/ガーディアンズ一行。早速地球に向かいヴァル、ヴァンス、ハルク、ヨンドゥを転送するが、ドラングに代わって地球を支配するドルームの妨害で四人は別の場所に飛ばされてしまう。残ったメンバーは四人の居場所を探すため、船のコンピュータをストレンジの脳に繋ぎ、アストラル体となって宇宙中を捜索することに。しかしそこへバドゥーンの精鋭部隊が侵入、ナイトホークを人質に取られて一同は捕まり無防備なストレンジの肉体は敵の手に落ちてしまう。
スワンプワールドという惑星に着いたヴァルとヴァンスは、原住民に襲撃される。深手を負ったヴァルを抱えて途方に暮れるヴァンスの前に現れたのは、光り輝く謎の男スターホークだった。スターホークは光の力で傷を癒すと、二人を惑星の都市部へと連れていく。ヴァネシアと呼ばれるその都市はシスターフッド・オブ・バドゥーンの拠点だった。女王トラリアに謁見した二人はバドゥーン人の歴史を知る。バドゥーン人は女性を極度に差別しており、奴隷として働かせた挙句、宇宙船技術を獲得してブラザーフッドだけで移住、繁殖のためだけに惑星に戻り子供を作ってまた離れるのだった。しかし二人の憤りとは裏腹にシスターフッドは平穏な現状に満足しているらしい。そしてアストラル体のストレンジが到着、女王を残し二人は地球へ戻る。
ハルクとヨンドゥが着いたのは生死を賭けたゲームの中継を星中が楽しむ惑星。衛兵に捕まった二人は強制的にその参加者となる。ロボットたちとの戦闘を切り抜け生き残った二人の元にもストレンジが到着、地球へと転送される。
一足先に地球に戻ったヴァルとヴァンスは捕まっていたナイトホーク、マーティ、チャーリーを救出。五人はバドゥーン人の中枢へと突入する。そこへハルクとヨンドゥ、目を覚ましたストレンジも到着。戦闘をメンバーに任せてストレンジは各地の奴隷たちを解放し、反乱を拡大させる。そこに一度家に帰り決意を固めたスターホークが合流。彼に特別な意志を感じたストレンジは、もうこの戦いに自分たちは必要ないと感じ、ディフェンダーズを連れて過去へと戻る。
「諸君ら五人に、オシュターの加護があらんことを!」
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